3ヶ月ほど前に「”叱る”と”怒る”」の①②で、その違いについて、また叱り方について紹介しました。
ただ最近になって、叱ることを意識する前に「怒らなければよい」という話を耳にしました。
しかしながら、反抗期のお子様と接していると、つい感情に流されて次のような言葉を口にしてしまいがちです。
「またか」
「そんなことも分からないの?」
「なんでこんな馬鹿なことをするんだ」
「何度言ったら分かるの?」
「だからお前はダメなんだ」
「あなたに話してもムダね」
こういうことを言われて、気分がよくなる人はいないでしょう。
もちろん、言っている側も気分がいいはずはありません。
懸命に怒りを押し殺そうとしても、込み上げてくる言葉が口をついて出てしまうのです。
それでもやはり怒ってしまっては、親子関係は上手くいきません。
親のあなたが言っていることがどんなに「正しい」ことであっても、怒鳴られて自尊心を傷つけられたお子様のは、ますます態度を硬化させて、テコでも動かなくなるでしょう。
また、今ではよく知られるようになりましたが、怒るという行為は感情だけでなく、生体反応の一つでもあります。
怒っている時、人は動悸が激しくなったり、血圧が上がったり、など身体にも悪影響を及ぼします。
「怒るのは自分の知恵の足りなさを認めるようなもの」
これは、ソフトバンクの創業者である孫正義氏の言葉です。
人は一度怒り出すと、どんどん口撃的になりがちです。
しかし、これでは相手と歩みよるのは難しいもの。
ですから、カッとなったら是非この言葉を思い出してください。
「自信のある者はあまり怒らない」
哲学者の三木清氏は、このように言っています。
本当に自信を持っている人は、穏やかに生きているものです。
怒らないことは器量の大きさでもあるのです。
お子様には、教育方針に自信を持つ親として、度量の大きさを見せたいものですよね。
また、10日前に時間の使い方を紹介したベンジャミン・フランクリンは、なぜ歴史に残るような偉業を成し遂げることができたのか?
その理由は、怒りに任せてものを言うのではなく、「相手の自尊心を大切にする人格者」だったからということが、多くの書籍から読み取ることができます。
親の役目は、怒鳴ってお子様の自尊心を傷付けることではありません。
お子様が成長するために必要な環境を与え、安心して生活できるような状況を創ることではないでしょうか?
是非とも怒るのではなく「お子様が安心できる」言動を意識してみてください。
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