
成功する習慣 = キーストン習慣。
その3つの習慣は
1. 小さな達成感があること
2. ほかの習慣の「基礎」になること
3. 人生全体にポジティブな影響があること
です。
この投稿が最終回です。
3. 人生全体にポジティブな影響があること
フェルプスのレースに話を戻しましょう。
「200メートルバタフライ」の日の午前9時56分。
レース開始の4分前。フェルプスはスタート台の後ろに立ち、つま先で軽くジャンプしていました。
フェルプスの名前がアナウンスされたとき、彼はスタート台の上に立ってからもう一度下に降り、腕を3回振りました。
これはフェルプスが本番レース前にいつもやっている行動です。
フェルプスは、もう一度スタート台の上に上がり、スタートの合図でプールに飛び込みました。
キーストン習慣の3つ目の特徴、それは広い意味で人生にポジティブな影響を与えてくれることです。
これは自分を改善する大きな原動力になるでしょう。
例えばフェルプスは、このレース中、水に飛び込んだ瞬間に何かがおかしいと気付きました。
ゴーグルの中に水滴があったからです。
どこから水が漏れているのかはわかりませんでしたが、それ以上悪化しないことをただ祈りながら泳いでいました。
しかし、2ターン目までに水漏れは悪化して視界がぼやけてきました。
3ターン目に差しかかり最終ラップに入るころには、ゴーグルの中は完全に浸水していました。
フェルプスには何も見えません。
プールの底にある白い線も、壁が近づいていることを示すサインさえも…。
ゴールまでどのくらいの距離があるのか、フェルプスには全然わかりませんでした。
ほとんどの水泳選手は、オリンピックのレース本番で視界を失えばパニックになります。
しかし、フェルプスは冷静でした。
その日はそれまでのすべてが計画通りに進んでいました。
ゴーグルの浸水で少し計画が狂いましたが、フェルプスはそのようなことがあってもいいように準備ができていました。
彼のコーチは、フェルプスがどんな緊急事態にも対処できるように、暗闇の中で泳ぐ訓練をさせていました。
フェルプスが「ビデオテープ」を使ってイメージトレーニングをしたときも、このような問題を想像していたのです。
もしゴーグルに問題が起きたらどう対処するか、事前にリハーサルができていたのです。
ここで最も重要なことは、キーストン習慣によってフェルプスは自分自身の成功に確信を持っていたということです。
これまで続けてきた習慣があったからこそ、どんな問題にも対処できる自信がありました。
最終ラップに入ったとき、フェルプスはあと何ストロークあるか推測してカウントを始めました。
彼は完全に落ち着いた状態で泳ぎ、特技のラストスパートでさらにスピードを上げました。
18ストローク目で彼はゴールを意識しました。
フェルプスには大きな歓声が聞こえましたが、何も見えなかったので誰に対する歓声なのか分かりません。
19ストローク、20ストローク…。
あと1ストローク必要な気がしました。
少なくとも、頭の中の「ビデオテープ」はそう伝えています。
そして、21ストローク目、大きくて腕いっぱいの滑らなストロークのあと、ついに手が壁に届きました。
タイミングは完璧でした。
フェルプスがゴーグルを外してスコアボードを見上げると、そこには「WR」(世界新記録)の文字が見えました。
フェルプスはもう1つの金メダルを獲得したのです。
レースの後、見えない状態で泳ぐのはどうでしたか?と記者から聞かれ、フェルプスはこう答えました。
「すべて想像通りでしたよ。」
フェルプスにとって、それは特別な出来事ではありませんでした。
必ず成功するという確信があったため、金メダルの獲得は自然なことだったのです。
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